2008年2月1日金曜日

チーム・バチスタの栄光



私は山の本しか読まないので、普通の推理小説などのエンターテイメントすらもここ数年読んだことがありません。ところが、勤務先のチームのとても信頼しているメンバーの一人が「おッさん!面白い本があるんですが、読みます?」との問いかけ。
それに対して「ああ」と幾分社交辞令を含んだ愛想の良いあいまいな返事をしていましたところ、翌日私のデスクにその本が有無を言わせぬという感じで積まれました。

山以外の本を読むのは本当に億劫で時間の無駄と思っている私は、仕方がないなぁとの思い半分で読み始めました。こういう私の姿勢を評して妻は「お父さんは山オタクだという自覚がないのが喜劇だ」などというのです。山登りにのめり込んでから私を「変人」と呼ぶ人が少なからずいたことは自覚していましたが、そんな私の姿勢自体が我が家では笑いのネタになっているのです。自業自得なんでしょうか・・・。
で、問題の本は上下二巻の文庫本でした。
上巻の最初の100ページを読むのに二日かかりました。本当にイヤになりました。オレはそんなに暇じゃないぞって。ここだけの話、本当は暇なんですけどね。
ところが第九章のリアルな描写に一気に引き込まれ、以降下巻まで一日で一気に読んでしまいした。
その本は「チーム・バチスタの栄光」
医療現場を舞台としたエンターテイメント小説です。著者が現役の勤務医とのことで登場人物に日本の医療が抱える諸問題を語らせていもいます。
本の評価というものは料理の評価みたいなもので好みに左右される幅が大きいのでしょうが、とても面白く感じました。

帰宅してから自慢げに妻と娘に言ったら「それって映画化されるんだよ」
「そんなことも知らないの?」といういつものパターン。
過去「もちろんそんなの知ってるよ」と嘘をついたこともありましたが、とうの昔に見透かされ、今や通用しなくなっております。

私は答えに窮し黙り込んでしまいました。

トホホ。