2014年11月30日日曜日

第6回 土橋敬司氏 関東3県合同遭難対策会議















街にクリスマスキャロルが流れる季節となった 土橋さんが行方不明となって二回目の冬を迎えたのである

私たち極道一家の酋長とも言える谷川幸一遭難対策本部長の号令で、昨日11月29日に関東3県合同遭難対策会議がつくば市つくば研究支援センターで開催された

茨城・栃木・千葉の捜索関係者による会議も数えること第六回
残念ながらいまだ土橋さんを発見するには至っていない

手がかりらしい手がかりがまったくない状況下で苦しい仮説検証を繰り返してきたが、一つの区切りをむかえざるをないこととなった
合理的な根拠に基づく新たな仮説の立案が困難になりつつあるのである

土橋さんの二人のお嬢さんにもおこしいただき、捜索活動の説明と、7月に回収した北鎌平のデポ品の開封を行った

今回、距離的な問題で岐阜の村田さんや佐藤さん奈良の河村さん鎌倉の石田さん、あるいは仕事の都合で川崎さん宮崎さん小沼さん川面さん。住金鹿島の和田さん金田さん北原さん楠木さん、宇都宮アセントクラブの花塚さんなど数名の方々が参加できなかったけれど18名のメンバーが揃った
もっとも重要な初動段階における労山千葉の横山さん池田さん徳永さんにも感謝したいし、岸本さんをはじめとする松本署地域課の皆様や北ア南部遭対協の皆様にも感謝したい
住金鹿島事業所のメンバーによる食料と燃料の荷上げにも助けられた
ババ平の倉庫にギアや食料品のデポをお許しいただいた槍沢ロッジにも感謝したい
また捜索現場に赴いたわけではないが空撮による写真の解析を通じてご協力いただいたクライミングジム飛鳥の皆さんにも感謝したい

2014年11月26日水曜日

雪をまとった槍ヶ岳



11月15日から17日まで息子が大学山岳部の冬山合宿偵察山行で北アルプスの笠ヶ岳にいった折に撮影したショットに山ごころを誘う何枚かがありました
まず、上記ショットです。槍ヶ岳には敏感になっているので、この一枚に心惹かれました。「クリヤの頭」直下から撮影されたものかと思います

2014年11月24日月曜日

二子山と島田さんのこと


今週は二子山だ
日本アルパインガイド協会(AGS-J)の三苫さんからルートガイディングとショートローピングのチェックを受けるためにやってきた

二子山といえば、安藤さんと中央稜を登ったことを除けば、二子山に通ったのは島田さんが乾杯に熱中しはじめた頃のことだから20年近く前のことになる
「乾杯5.14c」については多くを語る必要はなかろう

2014年11月16日日曜日

素晴らしき人々との出逢い



日本アルパインガイド協会(AGS-J)の上級レスキュー審査に合格したのは先週のことで、やれやれというか、ほっとしたというか、ともかくもこの週末は妻と久しぶりに筑波山へ行って体力トレーニングをしたあと岩場開拓をしながらクライミングという平穏ないつもの週末を過ごすつもりだった

そうしたところ大竹さんから「この週末に中級、初級のレスキュー資格検定があるので三ツ峠へ来ませんか?」
とのメールを頂戴した
「お役に立てることがあるのなら喜んで・・・」
ということで今週も三ツ峠を訪れることになったのだが、東京消防庁ハイパーレスキューとの邂逅という印象に残る二日間となった

2014年11月13日木曜日

26年前のトレーニング日誌 土橋さんのようにありたい

1988年2月29日のトレーニング日誌


二週間ほど前にひじを故障してしまった
左右ともに痛いが左が特にひどくコップを持つことさえままならない状態で、さすがに二週間ほどトレーニングを休んだ
ひじの故障は昔からたびたび経験しており、想定内の症状だったけれどコップを持つことも出来ないほどの痛みはかつてなかったと思う

今週、たまたま昔のトレーニング日誌をめくっていたら、26年前の記述に同じようなひじの痛みを訴えているページを見つけた
1988年2月29日のページだった
この時は若かったこともあってだましだましトレーニングを続けていたことがわかる

2014年11月9日日曜日

オーバーハングの下降

11月8日朝日をあび始めた岩場


6月から取り組み始めた日本アルパインガイド協会(AGS-J)のレスキューテクニック
今週末は三ツ峠において二日間に渡って勝野さんにチェックしてもらった
講師側は勝野さん、大竹さん
生徒側は建部さん、山本ガイド、私

今回もっとも興味深かったのはオーバーハングの下降である
オーバーハングと言っても普通のオーバーハングではない
50m目一杯懸垂下降してもロープの末端が空中にあるというようなハングである
このようなハングは奥鐘にもない

そのようなハングは普通の懸垂下降では下降できないが、クライアントを誘導しながら安全に下降するという、まさにAGS-Jの真骨頂ともいうべき上級テクニックだ
このテクニックをマスターした時にはシビレタというか感動した
テクニックの出どころを勝野さんにたずねたところENSAすなわち「フランス国立スキー登山学校」だという
私の手元にある3冊のAGS-Jガイドマニュアルにも掲載されていなかった

2014年11月1日土曜日

神奈川県立山岳スポーツセンター クライミングタワー



今日も日本アルパインガイド協会(AGS-J)のレスキューマスターである大竹さんを講師とする自主研修
東京都山岳連盟の建部さんも一緒で、ビレイ役に妻も連れてきたので総勢4名

大竹さんはレスキューにかかわる職業に就業しておりレスキューのプロフェッショナルとしてアメリカ式、ヨーロッパ式などそれぞれに詳しい
職業レスキューは山岳チームレスキューを更に上回る安全性・確実性が求められ、救助に特化した道具が使用される
その大竹さんがAGS-Jのレスキューを高く評価する

AGS-Jのレスキューテクニックはガイドが使用するテクニックであって、おもに想定しているのはバーティカル環境でのガイディング中のクライアントに対する一刻を争いながらも限られた装備による安全性・確実性の高いレスキュー、あるいは偶然他パーティーの事故に居合わせた時のレスキューとなっている
レスキューギアに関してもガイド一人が背負っていくことが前提になるので種類と数も限定される
そのような条件下でどのように安全性・確実性を確保するかということがAGS-Jのレスキューテクニックには求められている
そういった意味では個人山行でのクライミングにおけるセルフレスキューとも少し異なる点がある
例えば携行装備で「通常のクライミングでは8mの補助ロープなどは持たない」という声もあろうがAGS-Jのガイディングはクライアントを相手にするものであって個人山行の延長線上にあるものではないと一蹴される
これらのことは山岳クライミングのガイディングを職業とするAGS-Jのガイドにとっては当然の話なのかもしれない