久しぶりに湯檜曽川本谷と旧国道8号線周回へ行ってきました
土合から蓬峠へと向かう湯檜曽川沿いの新道を歩いていると50年前のことを思い出さずにはいられません
それは1971年6月初旬のことで私も砂田も岩崎もまだ15歳でした
その砂田や岩崎と現在も一緒にクライミングをしているのですからあきれてしまいます
今回も土合駅でステーションビバークをしていると砂田がやってきました 砂田も労山「ちば山の会」のメンバーと湯檜曽川本谷とのことでした
なんたる偶然でしょうか
さて、私たちですが今回は8人という大パーティーだったのでワイワイガヤガヤとにぎやかで楽しい山行になりました
ビバーク地点はもちろん峠沢出合
峠沢自体は小滝で本流に注いでいるのでぼんやりしていると気が付かないままに通過してしまいますが、その出合のすぐわきにJR送電線管理用の巡視路が横断しています
この巡視路も入口が左岸右岸共に4mほどの崖になっているのでわかりづらいものです
しかし、この左岸側の巡視路には素晴らしいビバークサイトがあります
JRの巡視路なので刈払いなどの手入れがされておりふかふかのクッションのような寝床
さらに20m奥に水場があるのです
翌日はゴボウ沢へは行かず、そのまま対岸の巡視路をたどり清水街道から国道を忠実にたどって土合へと下りました
Wikipediaによると清水峠越えの国道は明治14年に着工し明治18年8月に竣工し国道8号線として指定されたとあります しかしながら竣工二か月後に土砂崩れにより不通となり、そのまま復旧されることもなく現在に至っています
先に1971年6月に新道をたどって蓬峠へ行ったことを記述しましたが当時から旧国道のことは強く意識していました
理由は、その時にパーティーを二つに分割し旧国道を経由と新道経由で登っていたからです
この旧国道は10年前に幸子さんと歩いたことがあって、その歴史的背景を考慮して今回の山行のもう一つ目玉でもありました
眺める山々やたどる道の歴史的背景を知った上で登ると山登りの楽しみをより深く味わうことができます 私が重要視している登山のプロセスの一部を構成しているからです
私が深田百名山ハンティングに否定的な見解をたびたび語るのは百名山ハンターの多くが効率的な登頂を重視し、無限の楽しみが埋もれている一つ一つの山を使い捨てにしているように思えるからです
今回の参加メンバーの中でこの旧国道に敏感に反応したのが大島さんでした
つまり単なる下山道のひとつとして位置付けている大半のメンバーの中で彼だけがその意味を意識していることを感じて嬉しく思いました
さて、実際ですが途中で崩壊箇所がたくさんあってこれの通過に神経を使いました
帰りがけにはいつもの風和の湯へ直行
風和の湯は地元の人しか使わない小さな温泉で10年前に知って、それからはもっぱらここを使っています
ちなみに一ノ倉沢へ熱中していた45年前には帰りがけに温泉に入るという発想自体が全くありませんでした その当時湯檜曽にあった蕎麦屋「角彌」に立ち寄ることだけを楽しみにしていました
中盤のナメも美しい
Yさん撮影
最大の見せ場である「裏越えの滝」
Yさん撮影
大滝
峠沢出合近くの理想的なビバークサイト
旧国道8号(国道291号)
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