2022年9月25日日曜日

長女の慰労で那須の山奥へ


私の家族の範囲内では今のところ新型コロナウィルス感染症に罹患した者はでていないが、いつ出てもおかしくない状態だ
そんな中で看護師として働く長女の職場ではコロナ感染者がでるなどして大変だったようだ
朝9時から勤務について23時までという日々が続いていた
数か月に及ぶ激務にヘトヘトになった彼女だったが、少しゆとりが出始めた9月下旬に一週間の休暇をとった そして私に「どこか山へ行きたい」と言ってきた 9月23日から25日までの三連休であれば幸子さんの仕事も休みなので、三人で山へ行くことにした
私も連日にわたって都岳連プロガイド養成6期の仕事でクタクタだったので、自身の骨休めにもなるだろう
当初は我が家の三人の子供達にとっての故郷的存在の小川山廻り目平でキャンプをしてクライミングでもしたいなと考えていた
ところが23日から24日にかけて台風15号が通過することが確実となってしまった
そこでクライミングはあきらめて、我が家の子供達にとってもう一つの故郷である那須の山奥へ行くことになった
一方で素直ガイドは20日夜から日大山岳部OBの仲間たちと錫杖岳へと出発しており不在 帰宅は29日だという

9月23日
クライミングをしないキャンプ主体の計画になったので、あれこれキャンプ道具を積み込んだ 大きなテント、タープ、大型テーブル、椅子、ツインバーナー、焚火台、ランタン・・・
あれこれしたくをして出発できたのは10時半
日光や那須方面へ行く時には上田さんから教えてもらった「クライマーの獣道」と私が勝手に命名した一般道を走る 渋滞はまったくなし つくば市内の大型スーパーで買い出しをしたり、さらに黒磯のホームセンターで炭を買ったりしながら楽し気に運転していく
那須に通い始めたのは1990年頃だったろうか 千葉岳連の懇親山行で上田さんや岩崎と那須の井戸沢を登ったのがきっかけだった
通信電波の全く届かない那須の山奥 そのまた山奥へと車を走らせる
途中の湧水で飲料用の水を8リットル汲んで更に山奥へと入っていく
目的の場所に到着したのは17時過ぎ
台風15号の影響による雨はまだ降り始めていなかった
タープとテントを張り終えて、テーブルや椅子のセットなどレイアウトが完成した頃に雨が降り始めた それも容赦のない土砂降り 沢から10m以上高い位置にあるテントサイトなので増水対策も万全 真っ暗な沢は濁流になっているようで轟音が鳴り響いていた


9月24日
明け方の豪雨は雷鳴を伴って凄まじいものがあった
テントは20年使っているmont-bellのムーンライト7型 昨年フライシートを新調したので漏水はまったくないが、雨粒が激しくフライシートをたたき話し声も聞こえないほどだ
明るくなって沢をのぞき込んだらカフェオレ色の濁流に覆われていた
あれだけの豪雨だったからタープも二重にしておけばよかったかもしれない 山屋というか沢屋のタープの張り方なら二重にするのもたやすいことだから
この天候では何もできないのでしばらくテントサイトでのんびり過ごした
しばらくすると雨もやみお昼近くになって黒磯の町まで買い出しに行くことにした

途中で那須の疎水を横切る
那須の疎水は叔母(父 慶二の姉)が嫁いだ南家の南一郎平が建設したものだという
私利私欲とは無縁の人であった南一郎平は郷土の偉人として大分県宇佐市が本にしている
こんな話も父や母から散々聞かされてきたことだが、今となっては私がその役目を果たして子々孫々まで伝えていかなければならないことかもしれない のちに南一郎平は日本疎水の父と呼ばれる人となった

黒磯の町の入り口に「なか卯」があったので昼食 私はカツ丼、幸子さんは「すだちおろしうどんランチ」、長女は「麻婆豆腐」 カツ丼は失敗だった ご飯も少し芯があって不味かった
そのあと固形燃料を買い足すためにダイソーへ立ち寄り、食材調達をしてから長女と幸子さんが職場へのお土産を買うためにいくつかの店を回ったが、ろくなものがないとのことで終了
帰りがけに「グリーン・グリーン」という温泉施設で入浴 子供たちが幼い頃に良く通った温泉だ 65歳以上は200円で入浴できるので高齢者にとってはありがたい存在だ

かなり早い時間に山奥のテントサイトに戻ってきた
mont-bellのフォールディング ファイヤーピットという焚火台を使ったが、直火に比べると地面へのダメージはほとんどない とても環境に優しいBBQを楽しんだ

9月25日
快晴の朝を迎えた
沢の流れは通常に戻っていた
朝食は目玉焼きなどをつくってしっかり食べた
食後はすぐに撤収作業に入った
タープもキャンパーが行うような張り方ではないので撤収も早い
帰宅後の作業が軽くなるように食器、鍋釜もきれいにしたがテントの底とテントマットだけは湿っている
とはいえほぼ完璧な状態で撤収が完了し9時にテントサイトをあとにした
帰りがけに沼原湿原に行ってみた
ここも幾度となく訪れている場所だ
駐車場にテントとテントマットを干して湿原へ向かった
湿原を一周してから展望デッキでプライスレスのレストランを開業
ジェットボイルで湯を沸かして昨日黒磯のスーパーマーケットで買い求めたカップヌードル「チリトマト&トムヤンクン」を食べた
家で食べるカップヌードルは不味いものだが、こんな環境で食べるカップヌードルは格別のご馳走だ
湿原を堪能してから乙女の滝に立ち寄って再び「グリーン・グリーン」で温泉につかり、家路についた
帰りも利根川を渡る栄橋を除いては渋滞はなく19時に帰宅することができた





自宅の庭にある柚子
    BBQで焼いた海老や肉にとても良くあう





プライスレス「レストラン」

通い慣れた山と谷が望まれた


乙女の滝にて

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