2019年7月28日日曜日

この週末は剱岳で楽しかった

再会を喜びあって、はしゃぐ四人

恒例になっている幸子さんの夏の札幌帰省
涼しくていいな~と思いきや札幌も32℃だという

そんな幸子さん不在の中で金土日と剣岳に行ってきました
目指したのは源次郎尾根
梅雨明けと台風の動向が気になる気象条件だったけれど、首尾よくテラさんご夫妻と目的を達成することができました
それでは、この三日間を簡単に振り返ってみたいと思います



7月25日
今回は幕営山行として企画
その為、計画は衣食住のすべてを網羅しなければならないので準備もハードルが高い
数日前から準備を整えていた数々の装備などを汗だくになってザックに詰め込んだ
今回使用したザックは大学山岳部御用達ICIガッシャのオリジナルモデル「アライマカルー80
これを背負って四街道駅まで行くのは難儀なので息子に四街道駅まで送ってもらった
今回利用した交通手段は室堂直行バス 室堂に7時に到着するので扇沢経由に比べるととても早い
集合場所の竹橋に到着したのは21時50分 毎日新聞の本社ビルの一階だった
小学生の頃に課外授業として来たことのあるビルに55年ぶりに入った
ビル内にはコンビニがあるので便利
用意されていたバスは小型だったが、空席がいくつかあって快適に過ごすことができた
自分でアウトランダー号を運転することに比べたら天国だ

7月26日
7時に室堂到着 小学生の団体にまぎれながら室堂ターミナルの外に出た
贅沢にもダンロップのV6を担いでいるし、荷は重く歩みは鈍いが、天候は良く曇り空から時々真夏の太陽が照り付けてくる
幸い、剣沢の幕営場は空いており、立地条件の良いサイトにV6を張ることができた
すでに軽く水割りなどを飲んで昼食の準備をしていたら、遠くから私を呼ぶ声がする
見れば劒御前方面から走ってくる人がいる
なんとTさんご夫妻
再会を喜び合う ご主人は仕事が終わってから車を運転して36時間不眠不休でやってきたという あっぱれ
Tさんご夫妻は別山尾根経由で剱岳往復の計画である
台風6号の影響で明日は午後から天候が崩れそうだから午前中には剣沢小屋まで戻ってくるように早立ちしたいとのことだった
バーボンウィスキーとナッツの差し入れをいただいた
明日は登頂してから一緒に飲みましょうという約束をして剣山荘へと向かっていった
17時過ぎに猪熊さんの天気予報のメールが着信し、明日の天候を確認してみるとやはり午後から雨となっていたが大きくは崩れないという
私たちは計画通り、源次郎尾根を登ることにした
夕食はラザニア!山でこんなご馳走を食べるのはめったにない
さらにエビとマッシュルームのアヒージョを作るというけど、おなかいっぱいでとても食べられない そこでエビとマッシュルームは雪の中に埋めて保管することになった

7月27日
2時に起床し、3時40分に出発
剣沢の雪渓は残念ながら黒百合の滝で寸断されており、アイゼンの着脱を強いられた
5時に登高を開始 最初の段差(Ⅴ-)は少し難しいがテラさんご夫妻は苦労することもなく登ってきた しばらく樹林の中を登り、さらに二つ目と三つ目の段差を越える
二つ目はⅢ+、三つ目はⅣ+
これを登るとやがて樹林帯から抜け出した
お花畑の広がる美しい斜面と岩場を登っていくとようやく1峰に到着
これで、技術的に難しい部分は完了したことになる
今まで見えなかった長次郎谷や八ツ峰が姿をあらわした
1峰からいったん50mほど下降し2峰へと登り返す 2峰からいよいよ30mの懸垂下降である 3月に鷹取山の親不知で25mの懸垂下降を10回づつ行うなどしてトレーニングしてきたテラさんご夫妻は楽しみにしていたようでニコニコ顔だ
着地してからロープをザックにしまい込み、ロープなしで本峰への長い登高に取り付いた
途中でガスがかかり始め、ぽつりぽつりと雨粒が落ちはじめた
12時に剱岳本峰に到着
記念写真を数枚とってから早速下降に移る
再びロープを取り出し、二人をビレイしながら降りていくが、時々雨脚が強くなって前剣を過ぎるころには岩場はかなり濡れた状態になった
うんざりするような岩場を越えて剣沢小屋でテラさんご夫妻がビールを買い求め、激しい雨の中をテントに到着 雪渓に埋めたエビとマッシュルームを回収して、早速アヒージョを作りフランスパンと一緒においしくいただいた
一方で、Tさんご夫妻は剱岳に登頂して10時半には剣沢小屋に戻ってきたというから相当な健脚だ
雨と風が強くなりTさんご夫妻との宴会は中止せざるをない状況だ
夜も更けたころ大荒れの天候になった

7月28日
風雨強く気の重くなるような天候だ
朝食には冷やし中華を食べたが美味かった
やがてTさんご夫妻が下山途中に立ち寄ってくれた 車で来ているので一緒に乗っていきませんか?と言ってくれたが、私たちはまだ出発まで相当時間がかかるし、この大荷物では標準コースタイムで歩くのが精いっぱいなので、丁重に辞退させていただいた
撤収に手間取ったけれどテントをたたむときだけ少し風が弱くなったのはありがたかった
雨の中を頑張って歩き剣御前小屋で休憩してカップ麺を注文した
雷鳥沢へと下っていくと雨も止んで視界がきくようになった
途中で私のホームページの愛読者という方が、私に声をかけてくださった ありがたいことです
さらに雷鳥荘への石段で「あっ賀来さんだ!」と呼ぶ人がいる
なんと山本タケさんで、お客様を10人近く連れて、最後尾には鈴木さんもいる
確か一昨日も剣のガイドをしていたから富山のホテルに泊まって対応しているらしい
私たちはみくりが池温泉で汗を流し、信濃大町からJRで松本へ出て18時40分の特急あずさで家路についた
四街道には22時34分に到着し、息子に車で迎えに来てもらった


1峰下部にある段差の二つ目

1峰直下

1峰からみる八ツ峰



本峰の登りから振り返ってみる2峰