今月下旬に予定しているハイマウンテンスクール春山編では北穂沢を登下降します
確実な雪上技術が必要なので受講生への特訓を目的にして谷川岳に行ってきました
この手の雪上技術についてはまもなく創部100年を迎える「日大山岳部」OBで現ヘッドコーチである素直ガイドの独壇場であることは言うまでもありません
日大山岳部では年間目標を12月20日頃から1月10頃まで行われる冬山合宿に置いています
4月に入部した部員の多くは山の経験のほとんどない素人なので、その新入部員を4月から12月までの8か月間で厳冬期の北アルプスの稜線を歩けるようにするために多くの時間を費やして訓練するわけです 新入部員は毎年入ってきますからこれを毎年毎年繰り返しています
素直ガイドはこれを10年に渡って繰り返してきましたので、雪上技術に関しては文字通りプロと言えるでしょう
ちまたにたくさんある雪山講習会は失礼ながらただ雪面を登り降りするだけというのが少なくありませんが、今回は素直ガイドによる講習会です
私はあくまでもサポートという立場で補助しましたが、北穂沢を登下降する為の技術講習としてはほぼ完ぺきな講習会となりました
内容の一部をご紹介します
1. 装備
a) クランポンの装着とテープの処理
b) 手袋の扱い
c) アックスの携行
d) ハーネスとスリング
e) レイヤリング
2. 歩行技術
a) 転倒しない為の足運び
i. 母指球
ii. 膝の使い方
b) 直登
i. 緩斜面
ii. 緩傾斜~急傾斜
1. スプーンカットの利用
2. フラットフッティング
a: 緩斜面
b: 急斜面
i. ダイヤゴナルii. ダックウォークiii. スリーオクロックiii. 急斜面
1. トレースがない
a) キックステップ
2. トレースがある
a) 既存ステップの利用とキックステップの併用
iv. 急斜面 雪が固い
1. キックステップ2. フロントポインティング
c) 直下降
i. 姿勢と重心
d) トラバース
i. つま先と送り足
ii. インサイドエッジ&アウトサイドエッジと送り足
e) やってはいけない方向転換の方法
3. ロープワーク
a) ショートロープでビレイされる
b) フィックスロープの通過
4. 休憩/バケツ掘り
a) 待機の姿勢
b) セルフビレイ
c) バケツ掘りの手順
d) ザックの確保
5. アックスの代表的な握り方とポジション
アックスの握り方:セルフビレイグリップ・セルフアレストグリップ
アックスポジション:
a) ピオレキャンヌ
b) ピオレパンヌ
c) ピオレアッピ
d) ピオレポニャール
e) ピオレモン
6. 滑落停止の初期制動の考え方と具体的アクション
今回のトレーニング山行は公共交通機関を利用した日帰りでした
行き帰り共に新幹線でつかれました
内容が濃密でしたから1泊2日で行うべきだったかもしれません
0 件のコメント:
コメントを投稿