2019年6月15日土曜日

雨の中の沢歩きとゴム底


大西さんの指示で実施する沢歩き企画第二弾
参加メンバーは私を含めて7名
選んだ沢は増水しにくく、集中豪雨時の安全地帯への退避も容易で、アプローチや下降路にも危険度が低い沢である
今週末は天気が悪い予報で、ずぶ濡れ覚悟だが、帰りがけに温泉に入ればみんなの機嫌も良くなろう
ということで計画通り実施となった
4時半に目覚めるとすでに雨音がする 幸子さんに四街道駅まで送ってもらったが雨の中だった 休日お出かけパスを券売機で買い求め5時20分の始発電車に乗った
雨は強くなったり、弱くなったりしながらも降り続いている
10時半過ぎに目的の沢に入渓
半袖の化繊のTシャツでも寒さは感じなかったが、途中の滝で頭から水流をかぶってからは少々寒かった
沢の最上流で昼食
湯を沸かしてみんなでカップ麺を食べて体が温まった
稜線に達したのは13時33分
稜線に出てみるとかなり強い風が吹きつけて厳しい気象条件だ
ここは頑張りどころなので、休憩もなしで山頂へ急いだ
メンバーはしっかりとついてきてくれ15分という短時間で山頂に到着
記念写真を撮影してすぐに下山開始
下降路は南尾根
ぬかるんだ泥の斜面に足をとられて私ですら3回ほどしりもちをついた
計画よりも一本早いバスに間に合って温泉へ直行
1時間ほどかけてゆっくりと体を温めるととても幸せな気分になる
近くのコンビニでアルコールとおつまみを大量に買い求め、JRのグリーン車で反省会という名の飲み会をしながら東京へと向かった
今日も楽しい一日だった

さて、渓流シューズについて新しい体験があったので書き留めておきたい
ここ40年ほど沢歩きではフェルト底を使ってきた
それ以前は何を使っていたかというとビブラム底の登山靴で遡行することがほとんどで、いきなり40年前にフェルト底が登場し、ワラジを経由することなくフェルトに移行したというのが実態だ
当時、なぜ沢登りにビムラム底の登山靴を使用していたかというとそれなりの時代背景があった
沢登りを含めてすべての登山行為はヨーロッパの北壁やヒマラヤを頂点とする登山のトレーニングの場と捉えられていたからである
先週久しぶりに再会した斉藤浩之君が1974年に笛吹川東沢釜の沢で転落したことを書いたが、その時もビムラム底の登山靴で遡行していた
フェルト底はビブラム底に比べて濡れた岩や藻類におおわれた岩で抜群に安定しており、その後の沢歩きの捉え方に大きな変化をもたらした
フェルト底の登場をきっかけにして沢歩きはヨーロッパの北壁やヒマラヤのトレーニングの場ではないことに気が付いた
その後、20年くらい前だろうか?ゴム底の渓流シューズが登場した
ゴム底はビムラム底と大差あるまいというのが私の認識で、先週までフェルト底の渓流シューズを履き続けてきた
ところがしばらく前から
「渓流シューズはフェルト底とゴム底とどちらがいいんですか?」
とたずねられることが多くなった
先週も同じような質問を受けたが
「ゴム底?僕はフェルト底しか使ったことがないからわからんです」
などと答えていた
頑なにゴム底を拒否するのはガイドとしてあまりにも保守的ではないだろうか?と考え直しゴム底渓流シューズを買い入れ、今回初めて試してみた
シューズに足を入れ、入渓点から半信半疑で最初の一歩を踏み出した
「ん?」
それは想定外の感触だった
別世界というようなグリップ力
藻類におおわれた岩でも高いグリップ力を維持してくれる
今回使用したシューズは新品だったが、スタッドレスタイヤと同じように使い込んでいくうちに性能は低下していくだろう
今日の性能がしばらく維持されるのであればゴム底からフェルト底には戻れそうにない






  • 取水堰(523m) 9:41
  • 入渓点(642m) 10:08-10:33
  • F3(773m) 11:09
  • 最終分岐(昼食)(928m) 12:45-13:15
  • 稜線 13:33(1,042m)
  • 山頂 13:46(1,138m)
  • 788mピーク 14:28(788m)
  • 取水堰 15:00(523m)