私のガイド山行対象者は公益社団法人東京都山岳連盟のクライミングスクール、雪山教室、沢登り教室の卒業者に絞っているので、基本的な安全管理はマスターできており、しかも大西さんの指示で必要に応じて別途講習会をガイド同士で分担して実施しているので安心してガイド山行を行うことができます
今日の沢登りも大西さんの指示によるものです
私のガイド山行は岩や氷雪に関連する山行ばかりで沢登りを企画するのは初めてです
さて、梅雨入り宣言があって昨日金曜日の段階で、土曜日の天候が不安定だということだったので遡行対象を西丹沢中川水系大滝沢(鬼石沢)に変更して計画書を再発行し関係者に送りました
計画概要は
JRを利用して谷峨駅まで行き、谷峨からバスで大滝橋降車
帰りは大滝橋から山北駅までバス 山北駅からJR
国府津でアルコールとおつまみの買い出しをして東海道線に乗り換え、グリーン車で反省会を行う、というものです
国府津まではJR「休日おでかけパス」2670円を利用できるので交通費を抑えることができ、しかも反省会をグリーン車の中で行うことで時間の節約になり、その上四街道駅まで快適な2時間半を過ごすことができるという一石二鳥
ちなみにグリーン券は休日特別料金で51km以上はどこまで乗っても均一780円なのでリーズナブル
そして今日
幸子さんに車で駅まで送ってもらい05:20の始発電車に乗車
乗り換えもスムーズにいって大滝橋には9時過ぎに到着
案じていた空模様は問題なく太陽が顔を出して蒸し暑いくらいの陽気となりました
取水堰のところで不用品をデポしてアプローチの登山道へ入り、大汗をかきながら一軒屋避難小屋に到着
一軒屋避難小屋で沢装束を整え入渓
Rさんがモンチュラのスラックスを履いていたので
「沢は泥だらけのボロボロになるのでモンチュラではなくワークマンでしょう」
と大笑いとなりました
入渓してすぐにあるF3
「登る?」
「登りた~い」
「はいはい、わかりました」
フンドシ、いやハーネスを締めなおして登りました
「キャー、超楽しい!」
これ以降は本格的なリードクライミングを必要とする滝はないので「お助け紐」で対処しながらどんどん登っていきます
いくつもの複雑な沢の分岐点をすべて的確に判断しながら登っていくと最後の3mのCSレイバック小滝に到着
CSレイバック小滝の前で昼食
湯を沸かしてカップ麺を食べてコーヒーなどをいただきました
随分前に登ったこのCSレイバック小滝
https://youtu.be/swaQPR-Woio
今日は一滴の水も流れていません
昼食後、この滝を登り源流のツメに入っていきますが、厄介なブッシュなどはありません
遡行図にある最後の涸滝5mを登ると稜線は目の前です
ところで古い遡行図ではこの涸滝を10mと表現しているのには笑えますし、CSレイバック小滝も本当はたった3mしかないのですが8mと記載されています
最近の遡行図は地形図に基づいたものが多くなり信頼性も高くなっていますが、古い遡行図、特に「丹沢の谷110ルート」はいい加減の極みで呆れるものばかりです
稜線で沢装束を解き、運動靴で一気に下山
取水堰で私は水浴してタオルで体を拭いてすべてを着替えてさっぱり気分
計画書の予定時刻の一分前に大滝橋バス停に到着することができました
17:12にバスがやってきました
バスには私たち以外には誰も乗っていません
山北駅には17:59に到着
大急ぎでコンビニへ直行しビール、缶酎ハイ、ウメッシュなどを購入して国府津行きのJR御殿場線の列車に飛び乗りました
車中で乾杯!
超幸せ
国府津では計画通りアルコールとおつまみを調達
グリーン券を買い求めJR快速電車のグリーン車の中で反省会という名目の飲み会が開催されました
私は黒部川の上ノ廊下に家族を連れて三回も遡行したほどの沢好きです
丹沢や上越の沢、更には東北の沢の素晴らしさが話題になりました
沢の企画についてはAYさんからも熱望がありました
今まで沢歩きの企画を控えていましたが今後は積極的に企画することにしようと思いました
来週の土曜日に西丹沢で二回目の沢登り企画を実施予定です
鬼石
鬼石の登路
チョックストーン・レイバック小滝
- 09:15 大滝橋(450m)
- 09:30-40 取水堰(523m)
- 10:01 マスキ嵐沢入渓点(630m)
- 10:35-59 一軒屋避難小屋(800m)
- 11:11 F3(840m)
- 12:37 鬼石(940m)
- 13:27-14:02 CSレイバック小滝(1130m)
- 14:33-43 稜線(1230m)
- 15:13 大滝峠(1015m)
- 15:47 一軒屋避難小屋(800m)
- 16:14 マスキ嵐沢入渓点(630m)
- 16:30-46 取水堰(523m)
- 16:59 大滝橋(450m)