2021年9月30日木曜日

防御技術・脱出技術・前進技術という考え方


「物事を理論的に整理して構造化した上で対応したい」
このようなことを心がけているという点では私も素直ガイドもとても良く似ています
むしろ登山技術に関しては素直ガイドの方が徹底しているかもしれません

そのような素直ガイドが日大山岳部コーチとしての永い指導経験を踏まえて以前から提唱しているのが、「自立した登山者」として安全な登山を行うために必要な登山技術を次の三つに分類して教えるというやり方です すなわち
1.防御技術
2.脱出技術
3.前進技術
それぞれを簡単に説明しますと
●防御技術とは事故に至らぬための技術で、
気象条件に関する知見、ビレイや支点構築、プロテクションと落下係数/確保理論、カムやナッツのセット、氷雪上のプロテクション、雪崩に関する知見、幕営生活技術、運動生理学や医療などが含まれます
●脱出技術とは生きて帰るための諸技術で、
懸垂下降、レスキュー、ビーコン、緊急ビバーク技術、救急救命や医療などが含まれます
●前進技術とは登るための直接的な技術で、
クライミング技術(フェイス、クラック、エイド、アイス、アイゼントレ)などが含まれます 前進技術と防御技術は一部で関係性があります 

もし「自立した登山者」として安全登山を行いたいのであれば優先順位は次の通りとなります
防御技術>脱出技術>前進技術
防御技術や脱出技術を修得した上で前進技術を位置付けるというのが安全な登山を行うために必要な考え方だと思います
一方でガイド登山の場合は防御技術と脱出技術の大半をガイドがカバーするので参加者に対しては「前進技術」と脱出技術の一部である「懸垂下降」の講習を優先するのが一般的です

ガイドに連れて行ってもらうというのも選択肢の一つです
しかしながら、もし自立した登山者になりたいというのであれば素直ガイドが企画する講習も悪くない選択肢の一つだと思います

今日は退却技術のファーストステップとして鷹取山で懸垂下降の実技を行いました


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