2013年6月2日日曜日

コンティニュアスクライミング再考


コンティニュアスクライミングの「大阪府山岳連盟登山技術委員会の主張」が気になったので山道具用のプレハブ小屋にしまってあるホコリをかぶった段ボール箱の中から、古い「岩と雪」を引っ張り出して再読してみた

都度ごとに落下方向を想定して岩角にロープを回したり、あるいはピナクルや灌木にタイオフしてランナーをとりながら登り、手持ちのランナーが尽きたらパートナーに追いついてもらいギアを回収する
このようにして登ればコンティニュアスクライミングもそこそこのリスク回避ができると思う


しかし支点が全く取れないような堅雪の急斜面では一体どうするのか?

「岩と雪68号」で説明されている岩場でのコンティニュアスクライミングは採用する気になれない。雪上での5mの滑落と岩場での5mの滑落では滑落者が被るダメージには雲泥の差があろうし、岩場では放物線落下が容易に想定できるからだ。
しかしながら堅い雪の急斜面においては松本憲親氏が誌上で言うように「大阪方式」が有効なケースは少なくないのではないか

W.セキネルが「ロープを張っておく」と言ったとあるから、これがENSA「フランス国立スキー登山学校」の教官の一般的な共通認識なのかもしれない
だが、もし大阪方式を否定する根拠が「権威あるENSAの教官が言った」というのであれば少なからず違和感を覚えざるを得ない
「落下距離が大きくなるから」などという相対的な話ではなく本質を見極めた理屈の通った説明を聞きたいものだと思う

「岩と雪」57号と68号
「コンティニュアス・クライミングにおける新しい方法を含む
確保のトータル・システムへのアプローチに関する主張」より