2021年6月1日火曜日

ビレイについて考えながら登った一ノ倉沢


今日のお客様は元々はお二人の予定だったのですが、お一人がクライミングジムのリードで怪我をしてしまい直前に参加不可能となりました
日々精進している私のお客様らしい話ですが、怪我をしたというのは笑い話では済まされません
私はビレイ講習会を印西クラックで幾たびか開催していますが、参加者の多くが実際のフォールのビレイ経験に乏しく理論立てて学習したことがありません
ここであらためてビレイ技術習得の意味を確認したいと思います

ビレイ技術習得というとリードするクライマーの為の技術習得だと考えているかもしれませんが、そうではありません
ビレイヤーが正しいビレイをしているのかを判断するスキルを身に着けるための技術習得です
正しいビレイをしていないビレイヤーに対して指摘ができないこと自体が大きなリスクになります
正しいビレイを理解していればビレイヤーを選択することも可能になります
自分自身の身の安全を守るためにも正しいビレイ技術の習得は必須だと思います

さて、本日の一ノ倉沢
お客様が一人なので、通常なら私一人で対応するのですが、ガイド修業中の素直さんの経験値を重ねることを目的にして三人で一ノ倉沢へ行ってきました
今日の一ノ倉沢は最高のコンディションでした

天気が良いこと以上に空気が乾燥していました
ですから岩も乾いていましたし、汗もかかない
そして何といっても嬉しかったのがブヨが全く発生しなかったことです (先週はブヨに悩まされましたから・・・)
11時半に出合に戻ることができたので四街道の自宅に15時に帰着することができました
とてもハッピーな一日になりました

谷川岳の登山史を語る上で欠かすことのできない存在である「土合山の家」
お姐さんと話すのは 「〇〇さん来たよ」とか、ガイド仲間の最近の様子です

見てください この豪勢な夕食 おかずだけでお腹いっぱいになりました

今日の一ノ倉沢出合の残雪の状態
先週の投稿と比べるとその差がよくわかると思います

出合からテールリッジ末端までは雪渓があると
素直さんのペースで登ると15分ほどで達することができますが息が切れます

テールリッジの上部スラブ
昔は残置ロープなどなかったのに、最近はこの通りです

私たちは中央稜を登りました 全ピッチ素直さんのリード

懐かしい衝立岩正面壁と左に見える烏帽子沢奥壁
大木さんと登ったA字、岩崎と登った雲稜、砂田と登った雲稜第二
後輩たちと登ったダイレクトカンテ
南稜フランケと南稜フランケダイレクト 烏帽子沢奥壁ダイレクト
そして私の二回の事故

下降途中で見上げる衝立岩

かわいそうなカモシカ
雪崩でやられたのでしょうか
先週はありませんでしたから、雪解けと共に露出したのでしょう

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