2023年5月3日水曜日

ガイド業務保険 前穂高岳奥明神沢


今年もガイド業務保険の更新時期を迎え、素直ガイドと私の二人分の手続きを行いました

施設賠償責任保険と呼ばれるもので私たちの場合はガイド業務が対象になります
一人あたり1億円、一事故あたり10億円までの損害を賠償できます

私は山へ行く時にいつも思います
「今回の山行で事故が起こるかもしれない」
そして山行が終わって里へ下りてきたときほっと安堵の気持ちで胸をなでおろすのです
「今回も無事に終えることができた」と

ですからこの保険で賠償するような事態がいつか来るかもしれない
そんなことを考えさせられます

さて、5月2日に前穂高岳奥明神沢で事故があってそのニュースが流れたのは昨日夕方のことでした 二人が死亡し一人が重傷とありました

そして今日になって、その重傷者が仲間のKさんであることに素直ガイドが気がつきました
残雪期の穂高連峰で技術的に最も難しいのは前穂高岳です 涸沢側から登る場合は北尾根、岳沢側から登る場合は奥明神沢となります
奥明神沢は雪で滝が埋まる残雪期に限って登下降が可能で2011年の残雪期に2度ほどトレースしたことがありますが非常に急峻です

重傷を負った仲間の全快を願うばかりです

※その後の「信濃毎日」の報道によると他人の滑落の巻き添えになったとのこと
百戦錬磨のKさんにとってはとんでもない災難だったようです



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