毎週月曜日の午前中、7aHCのメンバーから「この週末に山へ行きました」というメールが流れてくることがある。彼らの技量を知る私は登った山とコースを聞いてぎょっとすることがマレにある。
また、最近は7aハイキングクラブ山行として沢歩きを取り入れつつある。そうするといずれは「○○沢へ行っちゃいました」という日が来るかもしれない。
そこで、ある一定のレベルに達するまでは私の同行なしで沢へ入ることを禁ずることにした。ただし禁ずるからには彼らが一定のレベルになるように教育を実施しなればならない。
そのような背景で実施することになった安全登山技術講習。
技術の講習は現場でなければ教えられない事柄と、現場で行うよりもテキストブックを使いながら机上で講習したほうが良い事柄がある。
そして各人が講師まかせではなく、自ら事前の予習と復習を行うことが必須だと思う。
そこでテキストブックを用意しなければならない。日本山岳協会の常任委員だった頃にクライミング用のテキスト草稿を記述したことがあるが、縦走路の岩稜や沢歩き向きではない。
とはいえ会社勤めの傍らでテキストブックを一から書き起こすことは無理だ。
登山教本には、万が一のためにロープの携行を記述しているものが多いけれども、肝心のロープの扱いをきちんと説明している教本を見たことはない。
そこであらためてテキストになりそうな本を丸善で探してみた。そして何とか使えそうな本として菊池氏の「ハイグレード登山技術」を選択した。この本は社会人山岳会や大学山岳部できちんとした登山技術の教育を受けたことのない未組織登山者が剣岳や穂高岳などの険路を登るために必要な技術を広範囲にカバーしたもので、なかなかの力作である。ロープワークだけにとどまらず歩き方や道具の選び方にまで及ぶ。
これを二週間ほど前に参加者へ購入するよう伝え、事前に熟読して受講するようにすすめた。
机上講習の場所は山北町中央公民館。支点の構築などを説明しやすいように小さな携帯型クライミングボードを作成して持ち込んだ。
「ハイグレード登山技術」は説明不足や私と見解が異なる部分があり、それらをホワイトボードや実際にロープを使用して説明すると、あっという間に時間が過ぎ去る。
5時間ではとても足りない。机上講習だけで丸一日を充てるくらいが良いかもしれない。
中央公民館から1800円でお借りしたスクリーンとプロジェクターを使用。
ヨーロッパ、黒部奥鐘山西壁、上ノ廊下、屏風岩東壁、上高地、グランドジョラス北壁など
夕方16時頃まで食事も取らずにほぼぶっ続けでしゃべったので最後にはのどが痛くなるほどだった。
その夜はタープを利用した模擬ビバーク。あわせて山賊のような宴会。今回の講習会には大野さんのお友達のKさんもご招待。
月のきれいな夜で、話も弾んで楽しいひとときを過ごすことができた。
翌日は玄倉川の青崩隧道下の本流を遡行し、アッチ沢出合の林道から川底までの10mほどの壁で懸垂下降の実技指導
各人三回ほど行ううちに、全員がスムーズにできるようになった。
最後の締めはいつもの通り「さくらの湯」
締めくくりとして季節ねたを一つ
ロンドンオリンピック女子マラソン代表の尾崎好美を応援する子供たちの絵や寄せ書きで、中央公民館の館内の壁は一面に飾られている。
そう、尾崎好美選手は山北町出身そして、日本時間8月5日19時女子マラソンはスタート
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