梅雨らしい一日だった
一日中、雨が降ったり止んだりしていた
気温は低かったが湿度が高かった
錦糸町へ向かうときもさほど強い雨ではなかったが傘をさした
事務所を出て御茶ノ水駅へ向かっていると島田教授からメール
「ジム到着予定は18時10分」
「私は今御茶ノ水駅、到着は18時15分過ぎになりそうです」
このようなやりとりがあった
最近は常連とも相互にビレイしあっているので必ずしも島田さんがいなければクライミングができないわけではないが、島田さんとは歳も近くジムの仲間の中でも特別な存在である
恐らく島田さんもそのように思ってくれているにちがいない
さて、リード大前傾壁左ラインの緑
私が苦戦しているハリボテのスローパー
島田さんはスローパーを保持してチョークアップする
壁際まで手を入れて抱き込めば安定すると島田さんは言う
そして私は終了点へのデッドポイントの成功率が低い
だが島田さんは言う
「左にあるフットホールドを右足のアウトサイドエッジでとらえて腰をひねれば必ずとどく」
さすがにロボット工学の研究者らしい鋭い指摘だ
初回のトライは失敗
50分のレストを経た二回目のトライ
島田さんのムーブ解析は非常に的確だった
結果としてようやくレッドポイント
恐らく30回近くのトライを経てのレッドポイントだった
長いトンネルを抜けたという感覚があったが、未熟さも痛感したプロセスだった
惜しかったのは島田さんの三回目のトライ
すべてがプログラミングされたロボットのように登り、最後のデッドポイントで終了点のガバに指がかかったが保持できずフォール
レッドポイントは時間の問題
確かな手ごたえを感じたようで嬉しそうだった
妻の強いリクエストで明日は丹沢で沢歩き
マスキ嵐沢、鬼石沢、モロクボ沢の三本の中から状況に応じて選択して遡行の予定
土橋さんが行方不明になってから初めての沢歩きになる
明後日の日曜日はジム
町谷君と久しぶりに登ることになる
久しくクライミングから遠ざかっているので苦戦するだろうけれど、彼はクライミングモンスターである
ノンデポ、ノンサポートの初見ラッシュで厳冬期剱岳八ツ峰の初縦走に成功したのは彼と小笹君の二人だったと思う
その後、小笹君はカラコルムに逝った
胸が苦しくなるほどの悲しい思い出だ
0 件のコメント:
コメントを投稿