横岳山頂へトップアウトする素直ガイド
今回のガイド企画は
「懸垂下降やマルチピッチ等の基本講習会を修了した方が、初めての山岳クライミングにチャレンジするのに最適なプランです 体力的にもゆとりのある計画となっています 技術的にも平易で高山で行われるクライミングは爽快で新しい世界を広げてくれるでしょう」
というものでした
対象のルートは八ヶ岳横岳西面小同心クラックです
小同心クラックは横岳山頂へダイレクトに登頂することができる理想的なラインでもあります
さてさて、今回と同様の企画は冬にも実施したことがありますが結果は如何に・・・・
先週、北穂高から帰ってきて天気予報を確認すると今週末は記録的な豪雨の可能性とありました
残念ながら中止の公算大と読んでいました
それでも赤岳鉱泉の予約だけは済ませて様子を見ていると土曜日の午前中まで豪雨でその後天候は回復しそうです
6月3日 土曜日
線状降水帯による豪雨がいまだに続き、公共交通機関不通の報道が流れています
予想通り笹子トンネルを抜けると青空が広がっていました
11時半に美濃戸口の八ヶ岳山荘に到着 山には雲がかかっていますが諏訪方面には青空が広がっています ただし数時間前まで豪雨だったようで柳川は茶色の濁流状態です 林道も上部で深くえぐれていました 4WDのSUVでも腹をするような状態でした
赤岳山荘の駐車場から歩き始めました 柳川北沢はまっ茶色の濁流が流れて登山道も一部が水流に覆われていました それでも今日は赤岳鉱泉までの短い距離です のんびり登っていきました
14時40分に赤岳鉱泉に到着しました
小屋の中に入るなり「あっ 賀来さん」と主人の柳沢太貴さんが迎えてくれました
八ヶ岳のガイド企画はほとんどが冬期になります
ですから赤岳鉱泉のお風呂というものに入ったことがありませんでした
湯船は檜風呂で3名が限界です ボイラーで加熱されているので湯温はかなり高いですが、冷水を加えるための大きなバルブあります この冷水の加水によりお風呂の湯の入れ替えを行っているという感じでしょうか
山の中でのお風呂 いやぁ~最高でした
夕食は17時半 それまでの間、それぞれが思いのままに贅沢な時間を過ごしました
鉱泉のベンチで、素直ガイドがプロガイド認定審査に通用するような支点構築講習を実施してくれました
6月4日 日曜日
朝食は5時半
冬なら宮永さんや遠藤さん等の知り合いガイドでごった返しているところですが、今日は誰もいません 小同心クラックは西面にあるので午前中は陽が射し込むことはありませんので、なるべく出発を遅らせたいところですが、下山を考慮して7時前に出発しました
小同心クラックの登攀内容はいつもの通り
登攀中は日陰なので寒くてたまりませんでした
1ピッチ目の終了点は5m間隔で二つありますが上部のハンガーが欠落していました ナットが緩んでいるのを誰も締めなおさなかったのだと思います 次回はナット、ハンガー、スパナを持って行き整備したいところです
午前中は日陰になる小同心クラックは2700mの高度にある為、風がなくても震え上がりました
“ツクモグサ”の咲く陽の当たる小同心の頭「あたま」から横岳へ登っていきます
山頂直下20m地点にはステンレスアンカーが2本打たれていますので、これでスタカットが可能です
山頂に達すると登山者がいっぱいでした
近くには先々週過ごした小川山が見え、遠くには富士山と先週登った穂高が見えました
安全最優先ですから硫黄岳経由で赤岳鉱泉へ下山しました
途中の硫黄岳山荘でトイレを利用させていただきましたが、ウォシュレットだったのには感動し、お礼にバンダナ(1,100円)を購入しました
無事に美濃戸まで下山してきたとき、美濃戸山荘に偶然にも藤森社長がいて、売れ残りの牛乳を振る舞ってくれました 牛乳瓶で飲む牛乳は久しぶりでした
2013年2月の記録的な豪雪時には日本大学山岳部主将だった素直ガイドは無料で八ヶ岳山荘に2泊させていただくなど藤森社長に大変お世話になったことがあります
今日は都岳連プロガイド養成委員会のZoom会議が19時から開催なので素直ガイドに運転してもらってスマホで接続しましたが、音声の通話ができず
やむを得ず委員会を中止にしました スマホでのZoom接続を事前に確認していなかった私の責任でした
車を運転しながら素直ガイドに聞くと
明日から日本大学山岳部初夏合宿で穂高へ出発するとのことで、あきれました
帰宅は22時40分でした
※かねてより私のホームページを読んでいただいている方から横岳山頂で声をかけていただきました 本当にありがとうございました
赤岳鉱泉での贅沢なひととき
素直ガイドによるガイド認定審査に通用するような支点構築講習を実施
赤岳鉱泉の食堂
豪華な夕食
明日は小同心に登ります
赤岳鉱泉の夜
小同心クラック 1ピッチ目
小同心の頭(あたま)から見下ろす大同心
小同心の頭(あたま)にて
小同心から見る横岳
真正面を登っていきます
つくもぐさ
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