2023年8月22日火曜日

「とがくれん通信」赤木沢報告


公益社団法人東京都山岳連盟では三か月ごとに「とがくれん通信」を発行しています
この「とがくれん通信」用の原稿を出版委員会に送りました

原稿内容は次の通りです

******************************
バリエーションスクール「赤木沢」報告

吉村昭の小説「高熱隧道」に心を動かされたと(故)今野和義さんが「岩と雪」に記述しているように「黒部」に畏怖を覚える登山家は少なくないでしょう その黒部川の最源流部に宝石のようにあるのが「赤木沢」です

今年もこの沢を最終目標として6月7日バリエーションスクールを開講しました
プロガイド養成委員会では「安全登山の啓蒙と普及」を目的に活動していますが、理解しやすいように登山スキルを「防御スキル」「脱出スキル」「前進スキル」の三つに分類して指導しています ともすると参加者が求めがちなのは登る技術すなわち「前進スキル」であることもあり、それを主眼として講習するスクールも少なくありませんが、優先されるべきはむしろ「防御スキル」「脱出スキル」です
例えば車の運転でブレーキのかけ方を教えないで、アクセルの踏み方だけを教えるということがナンセンスなように、山に関してもトラブルを起こさない為の技術やトラブルが起こった時の対応技術こそ優先されるべきスキルでしょう

このような方針のもとに三か月の講習期間を経て赤木沢は実施されました
一昨年、昨年とコロナ禍の影響で参加できなかったメンバーも加わって参加者は12名 これに対して都岳連ガイドの安全管理基準としてガイドレシオ3を設定し講師4名 合計16名で実施しました

8月12日の赤木沢は天候に恵まれ、全てが輝くような光に満ち溢れ、まさに黒部の宝石でした
******************************
以上です


0 件のコメント: