2015年7月29日水曜日

ユウタロウ君の退院 大雪山机上登山紀行


いよいよユウタロウ君の退院の日だ
なんだか朝からそわそわする
10時半頃、ユウタロウ君の病室の前を通ったらお父様とお母様が迎えに来ていた
お母様が言うには
「札幌の魚釣りのことを目を輝かせて話してくれたんですよ」という
ユウタロウ君が魚釣りが好きだということを知って札幌時代に早朝イワナ釣りへ行った時の話をしたことがあったが、その話がとても面白かったらしい
話の内容は次のようなものだ
1985年頃の札幌支店で仲の良い吉原さんと織田君の三人で毎週土日はイワナ釣りに行っていた
イワナ釣りは大体早朝薄暗いころから釣りはじめ、完全に明るくなる頃には竿をたたんで家路につき朝8時には札幌の自宅に帰着していた
それである時気が付いたのである 仮に平日に同じようにイワナ釣りをしたとしても出勤に間に合うのではないかと・・・

札幌の通勤事情は東京のそれとは雲泥の差で、NHK朝の連続テレビ小説を見てから家を出ても始業時間に間に合うのが一般的だ
それで、何回か平日の早朝イワナ釣りを実行した
車横付けのポイントで竿を出すと、ルアーに尺イワナが飛びついてくる。ものの15分で数匹を吊り上げる いわゆる入れ食いといやつだ
それを家に持って帰って、朝食はイワナの塩焼きを食べ出勤する
この話をユウタロウ君にした
よっぽど興味をひかれたのだろう
こんな話を聞けば、大人だって身を乗り出すかもしれない
最後にお母さんにユウタロウ君と二人で並んだ写真を撮ってもらった

午後からは散髪
入院患者のために散髪屋さんが病棟まで出張してくれるというので、昨日予約しておいた
6月21日以来の散髪となる
若いころは多少ぼさぼさ頭でも愛嬌でごまかせたが、年配になって髪の毛がボサボサというのは少々恥ずかしい
病棟のフロアには洗髪室というのがあって、そこで散髪 さっぱりしました

15時半頃になってPTB装具メーカーの感じの良い若い男性社員が石膏で型取りしてくれました 私の足には脂肪分が少ないので筋肉と骨がむき出しになっており、こんな標本のような型がとれたのは久しぶりだと言っておりました

そして最後は超音波治療で今日の締めくくり

さて、昨日夕方、職場のハイキングクラブ札幌支部?のY隊員からメールが来て、所属山岳会の山行として7月の三連休に表大雪の交差縦走をしかもリーダー役で行ったという
踏破コースがメールに記載されていたが、大雪山を登った経験のない私にはまったくもってちんぷんかんぷんだった
これは机上登山をする良いチャンスだと思って、国土地理院の地形図だけを頼りにコースをなぞってみた
昭文社の山と高原地図やヤマケイのアルペンガイドを見たわけではないので、少々頓珍漢な机上登山かもしれないが、それを紀行文にして今朝、Y隊員へ返信した
すなわち
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表大雪縦走
クチャンベツ沼の原~五色岳~化雲岳ピストン~忠別CP地~高根ヶ原~白雲岳ピストン~黒岳石室CP地~白鎮岳~愛別岳ピストン~愛山渓温泉
●7月18日
クッチャンベツという場所は石狩川の最源流クッチャンベツ川沿いの林道の終点1090m地点で、針葉樹に囲まれた静寂な場所でした
駐車スペースは思いのほか広く、すでに何台かの車が止まっていました
そこから針葉樹の道を歩いて沢を二回ほど渡って、沼の原の高原へ向かって標高差350mを1時間半ほどかけて登りきると、山上の別天地沼の原湿原に到着します
沼の原から五色岳への登りは緩い斜面を長々と登っていきますが、すでに森林限界を超えており、展望も聞くことから、ちょうど北アルプスの太郎平、黒部五郎や雲ノ平周辺に似てつらいながらも楽しく登ることができました
化雲岳への往復は山腹を緩やかにトラバースするもので、左側の雄大な斜面をながめながら往復しました
今宵のキャンプ地忠別岳避難小屋キャンプ指定地は稜線から標高差70mほど下ったところにあり、周りは開けており水場もあって素敵なところでした
●7月19日
翌日は、いったん稜線まで登り返し、忠別岳を一気に超えて進みます
稜線の幅は広く、はい松と高山植物に彩られたプロムナードは雲上のパラダイスです
忠別沼の先にある1720mのコルからは本日最大のアルバイトを強いられる白雲岳への登りです
左側はなだらかな高原台地ですが右側は爆裂火口壁となっていて、下には無数の沼が湖面に青い空を映しています
ようやくたどり着いた小泉岳と白雲岳のコルで一休みしましたが、稜線を吹き抜ける風がとても心地よく、いつまでも座っていたいような誘惑にかられました
コルにザックを置いて白雲岳を往復してから北海岳までの稜線は小さなアップダウンがあって少し疲れました
北海岳からは北海沢の出合まで一気に300mほども下ります せっかく稼いだ標高ですから思わずもったいない!と思いました
そこから今日のキャンプ地黒岳石室はすぐでした
●7月20日
さて、最終日です 黒岳石室からは相変わらず広大な斜面を緩やかに登っていきます 北鎮岳が近づくにつれ傾斜が増してきました。ところどころで露岩をこえつつ、山頂直下の急登を超えると北鎮岳の山頂でした
北鎮岳まで来ると今回の長い縦走もようやく終わりが近いことを感じます
鋸岳を巻くようにして緩やかに下り、比布岳へ緩く登り返すと、あとは愛山渓温泉まで下っていくばかりですが、標高差は1000m近い下りとなります
旭川の街並みを遠くに見下ろしながら下っていくと、やがて左に湿原地帯を見て、イズミノ沢の沢底へ向かっていきます
途中から針葉樹林に中に入ったかなと思った頃、愛山渓温泉に到着しました
愛山渓温泉は山の中にポツンとあるひなびた一軒屋の温泉でした 三日間の汗を流し楽しい山旅を終えることができました
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国土地理院の地形図だけを頼りにして想像して書いたが、なんだか目の前に表大雪の山並みが広がっていくような気分を味わうことができた
机上登山って本当に面白い

本日の血圧111-71
ハンドグリップ左右5セット

残っていた部分も一部を除いて抜糸した


PTB装具を作成するための型

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